痰がよく出る

痰がよく出る場合

痰がよく出る場合

痰は空気の通り道である気道の粘膜で作られる分泌物です。細菌やホコリなどから体を守る働きをしているため、咳と並んで日常的によくある症状のひとつと言えます。無色透明かつ少量であれば問題ありませんが、痰が増えたり色が変だったりする場合には、何らかの疾患が原因となっているのかもしれません。

「痰がよく出る」「以前よりも増えた」「発熱や喉の痛みがある」などの症状があれば、茨木市のよしだ内科・呼吸器内科クリニックへお気軽にご相談ください。

痰の色・性状態について

痰の色や性状からある程度原因疾患を絞り込むことができます。ただし、あくまで目安ですので、痰に異常が生じた際は自己判断せずに医療機関を受診してください。

色・性状 考えられる原因
黄色 細菌感染(急性咽頭炎・気管支炎など)
緑色 緑膿菌感染
錆びた色 肺炎球菌
白色で粘度が高い アレルギー、COPD(慢性閉塞性肺疾患)などト
白色でサラサラしている 気管支喘息など
暗赤色 下気道からの出血(肺がん、気管支拡張症、肺結核など)
赤色 肺出血など

痰がよく出る時に考えられる疾患

喘息(気管支喘息)

気管支喘息は気道(気管・気管支)の炎症によって空気の通り道が狭くなり、様々な症状が発作的に生じる疾患です。痰の絡む咳や喘鳴(ゼーゼー、ヒューヒューとした音が鳴る:ぜんめい)、息苦しさなどの症状が発作的に現れるのが特徴です。似た症状を起こす喘息に咳喘息が挙げられますが、咳喘息では痰が絡むことはありません。

肺炎

肺が細菌やウイルスなどに感染することによって起こる急性炎症を「肺炎」と言います。風邪と同様に痰の増加や咳、発熱などの症状が現れますが、肺炎の場合は特に症状が重くなる傾向にあります。なお、感染症以外でも肺炎と呼ぶ疾患はたくさんあり、その症状は様々ですが、痰の増加を起こすものも存在します。

COPD(慢性閉塞性肺疾患)

かつて「肺気腫」「慢性気管支炎」と呼ばれていた慢性の肺疾患を総称して「COPD(慢性閉塞性肺疾患)」と呼びます。肺機能が低下しているため、咳や痰が慢性的に生じたり、わずかな動作での息切れが起こりやすくなったります。

気管支拡張症

何らかの理由で気管支が拡張を起こしている状態のことを「気管支拡張症」と言います。気管支の自浄作用が低下するために痰が溜まりやすくなり、感染症のリスクを上昇させます。感染症や先天的な要因など、様々なものが発症の原因となります。

肺結核

結核菌による感染症のことを、疾患名として「結核」と呼びます。結核菌は全身の様々な部位に感染して症状を起こしますが、中でも肺に感染したものを「肺結核」と言います。咳や痰、発熱、倦怠感などの症状が比較的長く続きます。感染力が強いため、結核が疑われる場合には迅速かつ的確な治療が必要です。

非結核性抗酸菌症

結核菌は抗酸菌という菌のグループに属しています。この抗酸菌のうち、結核菌とライ菌以外による感染症のことを「非結核性抗酸菌症」と呼びます。症状の程度には個人差が大きく、感染しても自覚症状がないこともありますが、痰や咳などはよくみられる症状のひとつです。

感染によって慢性的な咳が生じますが、結核とは異なり人から人へ感染することは基本的にはありません。

肺がん

いわゆる「肺がん」は、肺に生じた悪性腫瘍のことを指します。咳や息切れのほか、痰に血が混じる(血痰)こともありますが、進行性の疾患であるため初期段階では症状が現れないことも多いです。気づかないうちに進行しているケースもありますので、定期的ながん検診によって早期発見・早期治療に努めることが大切です。

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