咳が長引く(2ヶ月以上)

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咳が2ヶ月以上続く場合

咳が2ヶ月以上続く場合

咳は呼吸器症状の中でも特にありふれたものの1つで、体内に侵入した異物を追い出すための一種の防御反応です。病気に起因するものとして多いのは、風邪やインフルエンザなどの感染症によって起こる咳です。これらによる咳は病気の軽快とともに治りますが、風邪でもないのに咳が出る、2ヶ月以上にわたって咳が続いている場合は、何らかの呼吸器疾患にかかっている可能性があります。

長引く咳は生活の質(QOL)を低下させる要因になるほか、放置すると肺炎や肺がんなどの重篤な疾患を見逃して命に関わることもあります。2ヶ月以上咳が続いている場合は、茨木市のよしだ内科・呼吸器内科クリニックまでご相談ください。

ただし2ヶ月以上というのはあくまで目安ですので、咳の症状でお困りであれば、その期間に関わらずご受診ください。

咳の持続期間とその原因

名称 続いている期間 考えられる原因
急性咳嗽 3週間未満 感染症(風邪・インフルエンザなど)、急性気管支炎など
遷延性咳嗽 3週間以上8週間未満 喘息(気管支喘息・咳喘息)、逆流性食道炎、COPD(慢性閉塞性肺疾患)、感染後咳嗽、間質性肺炎、肺結核、肺がんなど
慢性咳嗽 8週間以上

 

咳が長引く場合に考えられる疾患

感染後咳嗽

風邪やインフルエンザ、マイコプラズマなどの感染症が治癒した後も咳が長引いている状態です。気道の粘膜が敏感になっている状態が続いているために生じます。基本的には自然経過で軽快しますが、症状が強い場合には咳止めのお薬を使用することもあります。

逆流性食道炎

胃液や胃内容物が食道へ逆流することによって様々な症状を引き起こす疾患です。咳のほか、胸焼けや吞酸(口の中に酸味を感じる)などの症状が挙げられます。喘息や肺炎(誤嚥性肺炎)などの呼吸器疾患を合併することもあります。

喘息(気管支喘息・咳喘息)

空気の通り道である気道(気管・気管支)に生じた炎症により、咳をはじめとした諸症状が発作的に起こるのが喘息です。同じ喘息でも様々な種類や症状があり、たとえば気管支喘息では痰の絡む咳や喘鳴(ヒューヒュー、ゼーゼーとした音:ぜんめい)が特徴的ですが、咳喘息では乾いた咳のみが生じます。

放置すると悪化して、発作の頻度や程度が増す可能性がありますので、早めに適切な治療を受けるようにしましょう。

COPD(慢性閉塞性肺疾患)

肺で生じた慢性的な炎症が原因となり、肺機能の低下が起きている状態のことを総称して「COPD(慢性閉塞性肺疾患)」と呼びます。主に長期間の喫煙習慣によって発症するため、「タバコ病」「肺の生活習慣病」とも言われます。肺機能の低下によって痰の絡む咳が慢性的に続き、進行するとわずかな労作でも息切れを起こしやすくなります。

特発性肺線維症(IPF)

肺胞の壁を「間質」と呼びます。この間質が厚く硬くなったことで、肺の機能が低下した状態のことを「肺線維症」と呼び、そのうち原因が分からないものを「特発性肺線維症(IPF)」と言います。症状がゆっくりと進むのが特徴で、慢性的な乾いた咳が続きます。

肺結核

抗酸菌の一種である結核菌による感染症を結核と呼び、その多くは肺に感染して「肺結核」を引き起こします。咳や痰、発熱、倦怠感など風邪に似た症状が現れますが、それらが長く続くのが特徴です。結核はエイズ・マラリアと並んで「世界の3大感染症」とも言われている疾患ですので、結核が疑われる場合には速やかかつ適切な治療が必要です。

非結核性抗酸菌症

結核菌が属する抗酸菌には様々な種類があり、それらの中には稀に人体に感染して症状を引き起こすことがあります。抗酸菌のうち、結核菌とライ菌以外による感染症のことを「非結核性抗酸菌症」と言います。

感染によって慢性的な咳が生じますが、結核とは異なり人から人へ感染することは基本的にはありません。

肺がん

咳が長引いている場合で特に注意が必要な疾患は「肺がん」です。長引く咳や痰に血液が混じる(血痰)、息切れ、体重減少などが症状として挙げられますが、初期段階では自覚症状に乏しい事が多いです。明確に症状が現れる頃には進行がんになっている可能性も高いため、定期的ながん検診によって早期発見・早期治療に努めることが大切です。

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