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睡眠時無呼吸症候群とは?
睡眠時無呼吸症候群(SAS)は、睡眠中の一時的な無呼吸状態が頻繁(1時間に5回以上)に起こる病気です。窒息するようなものではありませんが、無呼吸状態が起こるたびに体は短時間の覚醒状態になります。そのため睡眠の質が低下し、日中の身体機能に様々な悪影響を及ぼすことになります。
睡眠の質の低下が起こす日常生活への影響は大きく、思わぬトラブルや事故に繋がる恐れもあります。また、無呼吸状態による酸欠は心臓や血管にも負担がかかり、合併症のリスクも上昇しますので、きちんと治療を受けるようにしましょう。
こんな症状のある方はご注意ください
以下の症状に複数該当する方は睡眠時無呼吸症候群かもしれません。早めの対処が肝心ですので、気になるようであればお気軽に茨木市のよしだ内科・呼吸器内科クリニックへご相談ください。
- いびきの大きさを指摘された
- 寝ている時に何度も目が覚める・トイレに起きる
- しっかり寝ても日中に眠くなる
- 仕事中の運転中に居眠りをしてしまう
- 寝起きに頭痛を感じる
- 毎朝体のだるさを感じる
- 首から胸部にかけての圧迫感で目が覚めることがある
- 肥満を指摘されている など
睡眠時無呼吸症候群の種類と原因
睡眠時無呼吸症候群は、その原因によって以下の2つに大別されます。2つが混合していることもあるため、正確な診断が必要です。
閉塞性睡眠時無呼吸症候群(OSA)
閉塞性睡眠時無呼吸症候群(OSA)は、気道の筋肉が睡眠中に緩むことにより、鼻から喉にかけての気道(上気道)が一時的に閉塞することで正常な呼吸が妨げられて起こります。SASの大多数がOSAで、その原因の多くは肥満によるものです。ただし、痩せている方でも治療が必要なOSAであることも少なくないため、体型から睡眠時無呼吸症候群の有無を判断することは好ましくありません。
原因
- 肥満
- 喫煙
- 過度の飲酒(特に寝酒)
- 首の短さ
- 下顎の形状
- 舌の付け根が大きい
- 扁桃肥大 など
中枢性睡眠時無呼吸症候群(CSA)
脳からの呼吸信号が適切に伝わらないために発生する睡眠時の無呼吸を、「中枢性睡眠時無呼吸症候群(CSA)」と呼びます。心不全、心房細動、脳血管障害などの疾患が原因となっていることが多く、気道は開いているにもかかわらず、呼吸ができない状態です。
原因
- 心不全
- 心房細動
- 脳血管障害(脳梗塞など)
睡眠時無呼吸症候群の診断
睡眠時無呼吸症候群が疑われる場合には、睡眠時の眠りの深さや呼吸の状態、低酸素状態の程度を調べます。検査方法にはご自宅で行える簡易検査と、入院で行う精密な検査の2種類があります。
簡易検査(アプノモニター検査)
「アプノモニター」と呼ばれる小型の機器をお持ち帰りいただき、ご自宅で行っていただく検査です。比較的簡易な検査ですので、この検査での診断が難しい場合には、次でご紹介する検査をご案内します。
睡眠ポリグラフ検査(PSG)
睡眠中の呼吸パターン、酸素レベル、脳波などを詳細に調べられる検査です。入院の必要がありますので、提携先医療機関へのご紹介となります。
睡眠時無呼吸症候群の治療
睡眠時無呼吸症候群の治療では、症状の程度や合併症の有無、患者様の体質やライフスタイルを踏まえたうえで適切な治療方法を選択します。主な治療方法は以下の通りです。
症状によって特段の治療を必要としないこともありますが、生活の質(QOL)の低下や合併症のリスクがあるため、疑われる場合は早めに医療機関の受診をおすすめします。
持続陽圧呼吸療法(CPAP療法)
持続陽圧呼吸療法(CPAP療法)は、睡眠時に専用のマスクを装着していただき、睡眠時の気道の閉塞を防ぐ方法です。最初は装置を着けての入眠に抵抗があるとは思いますが、CPAP(シーパップ)によって質の高い睡眠をとれるケースも多いです。中等~重症例で選択する治療方法で、保険適用が可能です。
マウスピース
睡眠時に専用のマウスピースを着用し、咽頭を広げることで空気の通りを良くします。当クリニックの提携している歯科クリニックへご紹介のうえで製作しますが、かかりつけの歯科クリニック様へご紹介することも可能です。
外科的処置
身体の構造的な異常が原因で重度の症状が現れている場合、外科的処置が必要となることもあります。その場合は適切な医療機関へご紹介させていただきます。